1日 ああ、金が無い。部屋のシケモク掻き集め、ペットボトルに水道水を汲んで飲む。「何もしなければ、(とりあえずの)金はかからない」という事実に気付き、寝て過ごす。夜、こないだのスカートのライブで出たノルマ赤字分を払って、とのメールが来たが、今は、払えないし、メールも返さない。澤部くんゴメン。深夜0時過ぎ、本を読んでいた時、そういえば空いたプリングルスの箱に貯金してた事を思い出し、探した所、細かい小銭で320円とちょっとあった。プリングルスおじさんありがとう。私は幸い実家住まい、食う寝る着るには困ってはない。短パンのポケットジャラジャラ鳴らして、歩いて2分のサークルKへ、細かい小銭をバラまいてラッキーストライク、4時間ぶりの煙草の旨いこと。縁石に腰掛けて猫の交尾を見ていたら金の心配などつまらぬ事に思えてきた。岩淵も桑名くんも大山昇太だって、皆、金が無くとも泰然自若、ケロッとして笑ってる。大切な少しの意地と君よダーリン。明日はサイクリングでもしよう。

2日 木っ端CD20枚ほど掻き集め、国立ユニオンへ。意味が無いのは分かっているが、汗をダラダラ流しながら、これが売れないと死んでしまうんですと言わんばかりの熱を瞳に宿し、右手をブルブル震わせ、浅野いにおの漫画に出てきそうな女店員にCDを手渡す。勿論、ユニオンのレコード袋に詰め。開店間もなくだからか、30分待ち、レコード見れば確実に買いたくなるだろうから、店を出、大学通りを散歩。桜の季節は賑わうこの通り、街行く老人も何故だか皆、粋なもの、山口瞳先生の面影が。ちょうど良い時間にUターンしてユニオンへ戻り、気分は判決待つ甲子園出場できずの腹いせについつい女子高生に手が延びた学生のよう、ドキドキで曇る耳に微かに届いた買値告げる声は優しく響く6000円。相変わらず震える右手に、場慣れしないが故のお調子者の左手を添え、ユニオンありがとうココナッツディスクなど二度と行きませんココナッツディスクなどというつまらぬレコード屋には二度と行きませんと胸に誓いながら、丁重に署名。6000円持って歩く国立駅前の清々しさこの上なく、なんなら豚めしに野菜セット2つつけちゃっ
てもいいよの心持ち。高橋からメール、和泉多摩川に向かう。乗り慣れぬ南武線、なんとなく乗車客の皆が棘々しい人に見え、好きになれないなと思い登戸で乗換。乗換かと思いきや、登戸から目的地は一駅。6000円持ってるとしても油断はならぬ、こんな端金、何秒後に消えるとも分からない。小田急の切符を買おうとする手を止め、歩き出す。ギラギラに照りつける日射し、多摩川に架かる大きな橋の上、見上げれば無限に広がる青空、下を見れば橋桁住まいのゲットーライフ、ああサマージャム08。(赤塚不二夫逝去のニュースを聞き、書く手が止まりました)

3日 和田さんが子猫を連れて家に来るとのことだったが、午後一時頃いてもたってもいられなくなり目的はないが外出。紆余曲折ありつつも、小金井公園の野っぱらで、ラジオで高校野球の中継を聞きながら寝る。という最悪の休日に。その後、ふと思いつき、またもや紆余曲折ありながらも、高円寺の友達の家へ。友達の帰宅を待ちながら(「10時半頃帰るから勝手に入ってて」などと言う良い友達です)漂流教室を読んだり、HAPPY!の見ていなかった回などをチェックしながら帰宅を待ち、二人でうどんを食べ、3時過ぎに就寝。

4日 8時起き、二度寝、三度寝を繰り返しながら、0時頃やっと本格的に起床。適当にご飯を食べながら高校野球を見ていて、気が付いたら夕方4時。薄ーく雷が鳴る暗い空に「やだなーやだなー」と思いつつ駅まで。案の定、東小金井に着く頃雨がピーク。30分ほどモスバーガーの中から雨模様を見つめ、諦めて雨の中グシャグシャに濡れながら帰宅。少し寝る。毎日毎日ダラダラと遊んでばかりいるので、あまり母と顔を合わせたくないの気分なのだが、4年ばかり全く働かず毎日何をしているのか全く分からないのにケロッとしている我が父親のモンスターぶりを再確認。

5日 今日は2回コンビニに行くために外に出た。他に特筆すべき事なし。

6日 今日は100%のマジでとにかくブッチぎり何もしなかった。

7日 昼間、電気屋さんが家に来て、台所に電気をつけてくれた。異常にフランクな電気屋さんで、玄関に入って開口一番「ごめーん遅れちゃって」。足にすり寄る猫に「なんだ?食べちゃうぞ」。電気が着いたら「着いたよー」。帰るときは「じゃーねー」。こんな大人にはなりたくないなと思った。夜、タモリの弔辞に号泣。