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眠れない。今までこんなにも眠れなかった夜は無い。過去最大級の眠れなさ。この眠れなさを「飲みこみにくさ」に例えれば、フラッと入った高円寺の駅前の焼肉屋でなんかよくわかんないけど頼んじゃったホルモン。級の眠れなさ。あまりに眠れなさすぎて何を言っているか自分でもよくわからないが、とにかく眠れない。12時位から「今日、寝れねえなあ」と思って色々やったが、今の今まで眠れない。とりあえずやったのは、BGMをAFXのアンビエントワークスにした。眠れない。スーパーファミコンでトルネコの大冒険をやってみたものの、ついつい27階までいってしまって、まだまだ眠れない。放送終了後のNHK教育のカラーバーをじっと見つめもしたが駄目。昔、植田さんが教えてくれた「眠れない時は蓮實重彦の本を読めば眠れる」というのも実践したが……うむ。というわけで、今とうとう最終手段の「作文」。

壁にぶち当たった時は「困難は分割せよ」という言葉を思い出す。しかし、「眠れなさを分割……どういうこと？目民てこと？いやいや漢字を分割してもねえ……。睡眠を分割……。す+い+み+ん……。イ=スミンていう韓国人いそうだよね……。」。いかんいかん、くだらないことばかり考えてしまう。

なぜ眠れないかと言えば、考え事をしているからである。そうか。考え事がある時は眠れないものなのか。いま初めて知りました。おれは昔から夜が苦手で、だいたい11時には眠くなる。2時3時まで起きていることなんて、一人の時には、絶対に無い。いかにおれが考え事をせずにのうのうと生きてきたか。幸せな19年だった。少し前、ちょうど夜明け頃に外を歩いていたとき「夜明け街というのはこんなに水色に見えるものなのか」と驚いたことがある。新聞配達のスーパーカブの音がカラカラと響き、雀が軽やかに飛び、制服の女の子が欠伸をかきながら自転車に乗っていた。この世の全てが美しく見える気がした。その風景を歌ったのが、明日リリースのシングル「ガムを噛んだらゴムだった」です。バーカ！なんだよ「ガムを噛んだらゴムだった」って！バーカ！リリースしねえよ！バーカバーカ！